野球肩

成長期のスポーツ障害として野球肩(投球肩)とよばれるものがあります。

過度の練習により成長過程にある運動器に負担が加わり様々な障害をきたす例が多くその中でもよく知られているのが野球肩(投球肩)・野球肘である。

投球動作は、大きく6つの相(ワインドアップ期→コッキング期→コッキング後期→加速期→減速期→フォロースルー期)に分けられる。

投球肩関節障害の発生機序としては、コッキング期から加速期にかけて肩関節が極度に外旋してから内旋位に移行するさいに加わるねじれ動作やフォロースルー期、減速期における上肢へ繰り返しかかる遠心力の作用からといわれています。

思春期における野球選手(特に投手)での初期症状としては、投球の際に上腕骨近位部の疼痛があらわれ、時間の経過と共に患部に腫脹や安静時痛が生じ、肩関節の外側の圧痛が認められることが多くあり症状が進行すると骨頭すべり症に至る。

予防としては、肩の酷使を避ける事とケアーが必要です。

投球障害の好発年齢として野球肘は11歳~12歳、野球肩は15歳~16歳がピークで捕手と投手に多くみられます。

今日での適正な練習時間として、小学生では週3日以内では2時間以内、中学生は週1日以上の休みをとる。

投球数の制限としては小学生で1日50球、中学生で70球、高校生では1日100球以内にすることがオーバーユースを防止します。

また投球後に、肩部へアイシング・ストレッチ・消炎鎮痛マッサージを行う事で肩へのストレスを軽減できるでしょう。

保護者の方々が練習の制限を設けて指導することによって成長段階にある子供のからだを、ケガから守る事に繋がります。